OpenSSL の X.509 ポリシー制限における二重ロックの問題
【概要】
OpenSSL Project より、OpenSSL Security Advisory [13 December 2022] が公開されました。
OpenSSL には、次の脆弱性が存在します。
深刻度 - 低(Severity: Low)
X.509 証明書に不正なポリシー制限が含まれていて、ポリシー処理が有効な場合、書き込みロックが二重に行われる問題があります。ポリシー処理を有効にするためには、コマンドラインユーティリティに「-policy」引数を渡すか、「X509_VERIFY_PARAM_add0_policy()」または「X509_VERIFY_PARAM_set1_policies()」関数を呼び出すことにより有効になります。なお、OpenSSL Project は公開サーバでポリシー処理を有効にすることは一般的な設定ではないとしています。
【CVSS による深刻度 (CVSS とは?)】
【影響を受けるシステム】
OpenSSL Project
・OpenSSL 3.0.0 から 3.0.7
OpenSSL 1.1.1および1.0.2は、本脆弱性の影響を受けないとのことです。
【想定される影響】
一部のオペレーティング システム (最も一般的なのは Windows) では、影響を受けるプロセスがハングし、サービス運用妨害(DoS)状態となる可能性があります。
【対策】
[ワークアラウンドを実施する]
開発者によると、本脆弱性の深刻度が低であるため、2022 年 12月 14 日現在、修正は提供されておらず、「commit 7725e7bfe」にて回避策を提示しているとのことです。また、OpenSSL 3.0 系のユーザは、OpenSSL 3.0.8 リリース後にアップデートが必要とのことです。
【ベンダ情報】
OpenSSL Project
・GitHub : x509 fix double locking problem ・ openssl_openssl@7725e7b
・OpenSSL : Vulnerabilities
・OpenSSL Security Advisory : OpenSSL Security Advisory [13 December 2022]
【CWEによる脆弱性タイプ一覧 CWEとは?】
【共通脆弱性識別子(CVE) CVEとは?】
出典:JVN iPedia