
私本管理 Plus GOOUT における複数の脆弱性
【概要】
EKAKIN が提供する私本管理 Plus GOOUT は、私本管理 Plus のデータを外出先でも閲覧できるようにする CGI です。
私本管理 Plus GOOUT には、入力パラメータのチェック不備に起因した、任意のファイルに対するアクセス (読み込みおよび書き込み) が可能な次の脆弱性が存在します。
・ディレクトリトラバーサル (CWE-22) - CVE-2020-5554
・任意のファイルを操作される脆弱性 (CWE-20) - CVE-2020-5555
この案件は、2020年1月16日に開催された公表判定委員会による判定にて、平成29年経済産業省告示第19号および、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドラインにおける、次のすべての条件を満たすことを確認したため、JVN で公表することが適当と判定されました。IPA は、その判定を踏まえ、脆弱性情報を公表すると判断しました。
1. 当該案件が調整不能であること
2. 脆弱性の存在が認められると判断できること
3. IPA が公表しない限り、当該脆弱性情報を知り得ない製品利用者がいるおそれがあること
4. 製品開発者や製品利用者の状況等を総合的に勘案して、公表が適当でないと判断する理由・事情がないこと
【CVSS による深刻度】(CVSS とは?)
CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.3 (重要) [IPA値]
・攻撃元区分: ネットワーク
・攻撃条件の複雑さ: 低
・攻撃に必要な特権レベル: 不要
・利用者の関与: 不要
・影響の想定範囲: 変更なし
・機密性への影響(C): 低
・完全性への影響(I): 低
・可用性への影響(A): 低
CVSS v2 による深刻度
基本値: 7.5 (危険) [IPA値]
・攻撃元区分: ネットワーク
・攻撃条件の複雑さ: 低
・攻撃前の認証要否: 不要
・機密性への影響(C): 部分的
・完全性への影響(I): 部分的
・可用性への影響(A): 部分的
※上記は、CVE-2020-5554の評価になります。
CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.3 (重要) [IPA値]
・攻撃元区分: ネットワーク
・攻撃条件の複雑さ: 低
・攻撃に必要な特権レベル: 不要
・利用者の関与: 不要
・影響の想定範囲: 変更なし
・機密性への影響(C): 低
・完全性への影響(I): 低
・可用性への影響(A): 低
CVSS v2 による深刻度
基本値: 7.5 (危険) [IPA値]
・攻撃元区分: ネットワーク
・攻撃条件の複雑さ: 低
・攻撃前の認証要否: 不要
・機密性への影響(C): 部分的
・完全性への影響(I): 部分的
・可用性への影響(A): 部分的
※上記は、CVE-2020-5555の評価になります。
【影響を受けるシステム】
EKAKIN
・私本管理Plus GOOUT Ver1.5.8 および Ver2.2.10
上記は、届出のあったソフトウエア製品名およびバージョンです。
【想定される影響】
想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。
・遠隔の第三者によって、当該製品が設置されているウェブサーバ上の任意のファイルに対して、読み込みおよび書き込みが行われる可能性があります - CVE-2020-5554
・遠隔の第三者によって、当該製品が設置されているディレクトリと同一ディレクトリのファイルに対して、読み込みおよび書き込みが行われる可能性があります - CVE-2020-5555
【対策】
[私本管理 Plus GOOUT Ver1.5.8、Ver2.2.10 の使用中止を検討してください]
製品開発者と連絡が取れないため、本脆弱性の対策状況は不明です。
【CWEによる脆弱性タイプ一覧】
1. 不適切な入力確認(CWE-20) [IPA評価]
2. パス・トラバーサル(CWE-22) [IPA評価]
【共通脆弱性識別子(CVE) 】
1. CVE-2020-5554
2. CVE-2020-5555
【参考情報】
1. JVN : JVN#32415420
出典:JVN iPedia